勉強時間はどのくらい?いつからはじめる?

みこ会で多くの受験生を見てきた経験からすると、合格する受験生のうち殆どは、最低450時間程度勉強しています。

あくまで最低なので、勉強が苦手だよという人であれば、プラス100から300時間は見積もってください。

そうすると、その場合、できれば8ヶ月から10ヶ月ほどかけてゆっくりと余裕を持って勉強した方が、理解も記憶もしやすいでしょう。

あまり短期間で詰め込んでも、頭の中で整理がつかなかったり体力が持たなかったりして身につきません。また、逆に長期間過ぎるとだらだらしてしまい集中力が途切れてしまいます。

とすれば、試験日が毎年10月上旬ですから、前年の12月から2月くらいには始めるのが理想です。自分は勉強が苦手だと思う人ほど早めに始めてください。

早く始めて余裕がありそうだから一旦中断したりペースを落としたりすることはできますが、遅く始めてやっぱり間に合わなかったらどうしようもありません。そして毎年、あともう少し早く始めていれば合格出来たかもしれない…という受験生をたくさん見てきました。

春あたりから始まる講座もあって、もちろんそれで合格される方も珍しく無いです。

しかし、初回で春以降に始めて合格するのは受験生の中でもどちらかと言えばできる方です。その中に自分が含まれると思うのなら全然構いませんが、自信が無いならおすすめはしません。

業者の広告やサイトでは、300時間台を目安にしているのもよく見かけますが、それもこの試験の受験生の中ではどちらかといえば出来る人の目安です。一般論にするにはちょっと見積もりが甘いので、自分がそこに当てはまるのかは一度考えてみて下さい。

勉強が得意、法律の素養がある、輸出入申告の実務経験があるというような事情があるならば、100から150時間くらいでも受かる可能性は十分ありますし、実際毎年います。そして、そういう人であれば2、3ヶ月前に始めても間に合うと思います。最初に書店などで教科書や過去問集をさぐってみて、どのくらいあれば習得できそうかを考え、逆算して始めてみてください。

パッとさぐってみて逆算できないようであれば、あなたにとってそこまで簡単な試験ではないということであり、そんな短期間ではおそらく受からないので、もっと早めに開始することをおすすめします。

以上のことをもとに、一日あたりに必要な勉強時間を割り出して学習計画を立てましょう。

学生さんなどのように時間がたっぷりある方なら計画の自由度が高いかもしれませんが、社会人の方は仕事の合間に勉強することになるため、平日に少し、休日にまとめてやるといった計画がスタンダードだと思います。

しかし、実際始めてみたら自分の想定と違っていたということもよくあります。勉強時間はあくまで目安に過ぎないので、必ずしも自分に当てはまるとは限りません。そのため、一日の勉強時間を最初から固定してしまうよりも、とりあえずやってみながら個人の習得度に応じて修正していくのがベターだと考えています。

最初の方は特に時間をはっきり決めずにやってみて、その週や月に目標とするレベルに達しなかったり、範囲が終わらなかったのであれば時間を増やし、逆に早まりそうであれば時間を減らして睡眠やストレス解消に充てればよいのではないでしょうか。

通関士試験は勉強期間が数ヶ月、人によっては数年という長期戦になるため、マラソンのようなものです。最初からスパートをかけて試験当日まで持てばそれに越したことはないのですが、それだと普通は途中で失速してしまいます。

最初はゆっくり自分の能力や体力の感覚をつかんで様子をみながら、少しずつペースをあげて、直前期にスパートをかけるという方法が王道でしょう。

トータルで何時間必要だからということにとらわれるのでなく、自分の直近の目標レベルに達するには今日は何時間必要なのかを考えてみてください。実力がついていくに従って、どのくらい勉強すればよいのかがはっきりしてくるはずなので、計画も修正していってください。

能力や環境は人それぞれなので、何時間かけたから必ず受かるという保証はありません。あくまで目安程度にとどめましょう。