犬 さん(26歳 男性 物流センター勤務 2023年度合格 受験回数1回)
【通関士試験を受けようと思った理由】
私は就活に力を入れずなんとなく受かった会社で働いて、そのうち転職したらいいやって思ってました。(FFのジョブチェンジぐらい気軽にできると思ってました。)
ですが、現実は全く甘くなくて新卒中小でなんのスキルもない人間を雇ってもらえるところなんてありませんでした。
転職活動を進めていたある日 一緒に仕事をしていた方が退職、その仕事を割り振られる運びになりました。面談で上司に「今の君に何ができるの?他の26歳はもっと能力あるぞ。ここで経験を積みなさい。」
この言葉が悔しくて悔しくて。こんな会社で積める経験なんか知れてる。
このままじゃ本当にダメになると心機一転、なにか自分にもできることを探しました。
そこで見つけたのが通関士という資格。物流系唯一の国家資格であり士業資格でした。
悔しさと覚悟をバネに入門書を手に取り上司を見返したい!自分を変えたい!と決意しました。
【使用教材】
・通関士合格の基礎知識
・通関士試験合格ハンドブック
・計算問題ドリル
・ゼロからの申告書
・どこでもできる通関士
・通関実務集中対策問題集
・通関士過去問題集
・通関士 問題・解説集
・LEC通関実務対策講座 貨物分類編
・みこ会テキスト
主にiPadで勉強をしてました。スキャナーで教材をgoodnotesに取り込んで書き込みすることで同じ問題を使いまわし、過去問はpdfでみこ会のリンクからダウンロードできるのでそれを使ってました。
申告書問題の別冊だけは紙で手元にあるほうが便利なので会社のプリンターでこっそり印刷しました。大量に出てくるので職場に知られていない方にはお勧めしません笑
【1年間のまとめ】
勉強期間は約1年。総勉強時間は550時間ほどでした。
平日は出勤退勤時間にみこアプリか貨物分類
帰宅後に1時間ほど勉強
休日は基本的に時間をとる過去問をやりました。
5.6時間を目標に勉強しました。
休日はだれてしまうので3時間単位とかで時間を区切ったら勉強しやすいです。6時から9時までに1時間、9時から12時までに2時間とか。
平日にちょっとずつ記憶を繋いでいって休日に確認作業をするみたいな感覚でした。
試験直前は実務を中心に平日も2時間確保しました。
過去問は51回以降を5周、実務は45回までさかのぼってやりました。
答えを覚えてしまうので同じ問題は感覚を開けたほうがいいと思います。
使用テキストですが振り返ってみれば通関実務集中対策問題集と通関士過去問題集は難易度が高く要らなかったと思います。やはり基本は過去問だと思います。
【勉強期間】
2022年10月1日に勉強をスタートしました。
1年後の合格を目標にしてスケジュールを立てました。
基礎固め→過去問周回→間違いを見直しのイメージです。
10月 ~11月
1か月で合格の基礎知識を読み終えることを目標にしました。入門書を読み体に合わないと感じたら見切りをつける予定でしたが、ここで諦めたら何も変わらないと思っていたのもありすぐ読み終わりました。
並行して合格ハンドブックも読み進めました。
基礎知識で浅く読んだセクションをハンドブックで深堀りするという学習を繰り返しました。広く浅く基礎知識の定着に心がけました。
11月半ばから過去問にも手を付け始めました。もちろん点数は散々でしたができなくて当たり前です。ハンドブックに書かれていることの中から実際に過去問で問われる内容はどこなのかに注目することができます。
それとゼロ申にも手を付け始めました。こちらも初めはできなくて当たり前でした。申告書問題は回数を重ねてなんぼと聞いたので早めに手を付けるようにしました。
例えばゲームなんかも説明書を読み込んでから始めるより実際にやりながら躓いたところで説明書を読むなり攻略サイトを見るなりしたほうが身に付き方が違うと思います。
12月
仕事が年末で忙しくなるので割り切って休憩期間にしました。まったく勉強をしない日もありました。
1月
年明けにみこ会に入りました。理由は過去問の解説が少なくほぼ暗記状態になっていたから、受験1回で決めたかったから、みこ会アプリが使いたかったからです。
そして、実務の基礎固めもこの時期に行いました。実務以外はやらず計算ドリルとゼロ申をメインに取り組みました。
2~4月
通関業法はアプリのみ、関税法は触れず、実務しかやらずという期間開けに過去問に挑戦しましたが業法以外合格点をとれず。このへんでみこ先生に勉強法について相談しました。
5~6月
中だるみ時期。勉強時間を減らして細く長く続けることを目標にしました。
7~8月
とにもかくにも過去問ということで過去問を解く→間違えた分野を菱餅でやり直す。これを繰り返しました。1つの条文について問われることは複数あるので過去問の傾向としてどういう点を問われることが多いのか押さえました。
この時期には過去問の点数は8割を超えてました。暗記にならないように同じ問題は期間を開けて解きました。点数も記録しました。
貨物分類講座もこの時期に始めました。過去問の合間に気分転換として受けました。
9月
直前期です。この時期に模試を2種受けました。関税協会模試とLEC模試です。
関税協会はB判定、LECはC判定でした。関税協会は自信と捉え、LECは割り切ってこんな感じかと捉えました。もちろん間違ったところは復習。特に正解率が高いところ・基礎問題を落としていないかを確認しました。
【各科目】
・通関業法
単純に記憶との戦いだと思います。日々目を通すことで長期記憶にすることを目標にしました。役立ったのはみこ会アプリです。全問からランダム5問でも10問でも毎日やることを目標にしました。
最初の穴埋めで25点あるのでそこで点を稼ぐことを考えてました。
・関税法
記憶というより理解度が重要だと思います。過去問で間違えた分野を押さえていくことを目標にしました。
穴埋めで25点ありますが、12点足りません。通関業法と通関実務のようにここを押さえたら安心できるという構造になってないので、記憶でとれる穴埋めは25点を目指し選択式で10点、択一式で10点取れたらいいなと思いました。
・通関実務
申告書問題は問題に答えがあるといっても過言ではないと思います。基本に忠実に設問を見落とさないように心がけました。貨物分類は知らないと解けないので取れたらいいな程度に、原産地規則問題は問題文を理解できたら取れるだろうと考えてました。
申告書と計算で30点あるのでここで合格点をとることを目標にしました。
【57回本試験】
・通関業法
お、思っているより簡単だなと自信をもって解けました。この調子で関税法もお願いしますという感じでした。
・関税法
なんだこれは…穴埋めの時点で自信がなくなってました。続いて選択式も難しく、どうしようかと感じながら解いてました。択一式は自信がないながらも答えを絞って解いてました。一通り解いたところで自信をもって解答できたところで何点あるか計算しました。
A自信があるBどちらか迷うCわからないの三択に絞りBの見直しに注力しました。
・通関実務
関税法で自信がなくなっていましたが、これで試験が終わる。1年が終わると気を引き締めなおしました。問題はあっさりですらすらと解けました。
申告書の末尾XはLEC模試のおかげでひっかからずに済みました。貨物分類は人造コランダムがわからず。(ジッジありがとう。ジッジごめん。)
計算問題も特に複雑なものは出ず、自信をもって解きました。
【試験を終えて】
自分にはなにもないと思っていたので、努力を継続して合格を勝ち取れるような人間だった、なにもないわけじゃなかったという自信に繋がりました。
ですが、所詮ペーパーテストで合格したからすぐ働けるわけでもないです。
これからもチャレンジの日々だと思います。
試験を通して57回みこ会メンバーとのコミュニティでつながれましたし、勉強のモチベーション維持もみなさんのおかげでした。
【58回受験生へのアドバイス】
参考書と問題集は同じ出版社に揃えたほうが勉強しやすいと思います。
問題集の参考ページを探すのに苦労しました。
私は過去問の周回を始めたころに間違えたところまとめノートを作り始めました。
もし、みなさんもこういうノートを作る予定なら科目ごとに分けたほうがいいと思います。
私は全科目1つのノートにまとめてしまったので、模試の時終わった科目に気を取られてしまいました。
みなさんの合格を願ってます。