地方住みOLの再チャレンジ成功談

マス さん(女性 地方の派遣OL 2019年度合格 受験回数2回)

令和元年、通関士試験合格。
ここまでの道のりは短いようで、思い返すと実は長かった。

私は平成27年度の通関士試験に落ちた。
仕事で地方に住んでいた私は、市内の本屋で購入した参考書と、問題集のみの学習で受かろうとしていた。当時はインターネット上に通関士試験に関する情報が少なく、試験の難易度を正確に把握できていなかった。
せめて通関士ポータルに過去問が掲載されていることを知っていたら・・・、対策を講じることができたかもしれない。いずれにせよ勉強不足のまま受験してしまい、私は通関士試験合格を一度諦めた。

その後諸事情により私は更に田舎の実家に戻り、派遣社員として働き始めた。
入社時に派遣先の人事の方が「君の部署にはもう一人貿易事務を担当している派遣社員がいるけれど、先に通関士試験に合格した方一名を直接雇用に切り替えるつもりだ」と仰ったので、もう一度挑戦してみてもいいかもと思い始めた。
しかしその翌年の春、通関士試験に合格していない派遣の先輩が、なぜか正規雇用に昇格した。
私は派遣先に失望し見返してやろうと燃え、「通関士試験に受かればいいな」という生ぬるい希望から「絶対に合格して転職してやる」という強い意思に変わった。私のガソリンはキャリアアップと復讐であった。

12月頃から関税法の勉強を緩やかに始め、5月頃から勉強時間を増やしていった。
12~4月頃は毎月数時間ほどしか勉強していなかった。これは自分が暗記ものに弱いことを自覚していて、半年以上先の試験の暗記内容を保ち続ける自信がなく、腰を据えた勉強ができなかったためだ。あまり参考にはならない数字だろう。

5月には関税法、通関業法、通関実務と一通りの学習を終え、過去問に着手した。ここからが私の本当のスタートであった。
翔泳社の過去問題集を4周した。
本試験は10年間分を遡り、不正解だった問題は印をつけて何度も解いた。
通関実務の問題集は、同じ問題を3回連続で正解できるまで繰り返し解いた。
そして夏の模擬試験で、とりあえず合格圏内に入ることを目標にした。

またはじめは某通信講座の教科書を使用していたが、みこ会の記事を参照し、6月頭に教科書を切り替えた。教科書は試験勉強の最後まで付き合わなければならないものなので、早めに切り替える決心をしたことと、みこ会で様々な教科書や問題集の情報に触れられたことは大きかったと感じている。

8月にはマウンハーフジャパンと日本関税協会の模試を受けた。
日本関税協会の模試では全科目合格点に達していたが、マウンハーフジャパンの模試では関税法で合格点をとることができなかった。関税法のツメが甘かったことを実感し、大手予備校の総復習のような内容や、予想問題に関するオンライン講義は出来る限り受講した。

直前期は教材を教科書、予備校の総復習講義の教材、問題集・過去問・模試等で間違えた問題をまとめたファイルのみに絞り、3科目を全体的に毎日復習した。

12月:8h input中心
1月:3h input中心
2月:6h input中心
3月:5h input中心
4月:11h input中心
5月:24h input中心
6月:39h output中心
7月:36h output中心
8月:73h output中心
9月:82h inputとoutputは同じくらい
10月:14h inputとoutputは同じくらい

合計すると約300時間を通関士試験の勉強に費やした。
こうして私は平成の負け試合を令和に持ち越してしまったが、無事通関士試験に合格し、リベンジと、派遣先へのささやかな復讐を達成することが出来た。
もちろん、この1年のゴールであった「通関士試験合格」はこれからスタートになるのであり、プロ意識を持って、より身を引き締めてひよっこ通関士としての転職活動を頑張ろうと思う。

今回の試験を経て感じたのは、同じ志をもつ人たちとの繋がりが勉強のモチベーションとなって、私には非常に大きな存在だったということだ。
私が住んでいる田舎では、同じタイミングで通関士試験を受験する学友を見つけることができなかった。
しかし、SNSでは通関士試験を勉強している人が大勢おり、そのコミュニティを形成している。時にはみこさんや試験合格者の方に助言をいただき、時には同じ志をもつ人たちと意見交換ができ、勉強の苦しみや喜びを分かち合えたことが私にとってとても大事なことだった。
SNSをしていなかったら、今回ももしかしたら落ちていた、または勉強を継続することは出来なかったかもしれないとすら思う。

最後に、みこさんには大変お世話になりました。
みこ会との出会いがなければ、私は平成にとり残され、対策不足という同じ過ちを繰り返していたかもしれません。情報化社会の昨今、生きた最新の情報はまさに合格に不可欠な生命線です。みこ会の記事にまとめられている情報は、あらゆる受験者層のニーズを満たしていると思います。特に私と同じような地方在住の方・・・、予備校も大きな本屋もない環境で、独学で、本気で合格を目指す方はぜひ検討してみてください。

この文章を読むすべての皆様の挑戦と努力を応援し、合格を祈っております。