みこ会×LEC×推しへの愛=合格

Gisela さん(20代 フォワーダー勤務1年目 2023年度合格 受験回数1回)

【通関士試験を受けた理由】

通関士試験を受けると決めた理由は単純です。当初会社から若い人を育てるため、合格すれば異動させようという話があったのに加え、自分が尊敬する通関士さんと共に働きたかったからです。(入社3ヶ月目で決意)

新人がなかなか定着しない殺伐とした職場で、どれほど仕事が忙しくても通関に関する疑問には快く対応してくださる通関士さんは心の拠り所となっていました。いずれは憧れの通関士さんのように、優れた人格を備えながらも豊富な知識で着実に仕事をこなせる人間になりたいという気持ちが試験勉強への原動力となりました。

【使用教材・物】

各教材と使用時期、周回した回数を載せていきます。

・LEC必勝コース(11月〜受験まで)

⭐︎所属している会社によっては通関業者輸出入関連企業従業員の割引を受けることができるので気になる方はチェックしてみてください。
・みこ会(11月〜受験まで)

・実務の過去問12年分

(3月〜受験まで。各回最低5周)

・関税法と業法の過去問6年分

(4月〜受験まで。各回3周※みこ会の過去問題集アプリ周回分を除く)

・計算問題ドリル2022 (2月〜5月のLEC計算問題集到着まで。1周)
・ゼロからの申告書2022

(9月に力試しとして気になる問題を1回解いたのみ)

・どこでもできる通関士2023

(5月から受験まで。気になるパートのみ覚えるまで復習)

・通関士試験に出る!穴埋め問題対策 2023

(9月から受験まで。10年分を3周)

・推しの通関士さんから頂いた記念品

(頂いた日から受験まで。自身を鼓舞するため必要な時に見ていました)

◯それぞれの科目でノートを作るようなことはせず、補足が必要な場合はLECのテキストにメモ欄が設けられているのでそこに書き込んでいました。そのためテキストを開く回数も必然的に増えました。

【学習期間】

11月:中旬頃からLECの貨物分類の勉強を開始しました。この貨物分類の暗記を集中してやっていた時期があったおかげで、後々の通関実務の学習がかなりやりやすくなりました。貨物分類ができると問題の品名を見ただけでどの類に属するのか見当がつきますので解くスピードも上がります。貨物分類の学習は早ければ早いほど良いです。

隙間時間に貨物分類をやっていたため、週末に勉強はしていませんでした。

12月〜2月:LECで関税法の講義が始まり、ほぼインプットの毎日でした。講義を視聴する中でよく理解できない箇所もあったものの、とりあえず一度全て視聴し、それから理解できなかった部分に戻るという流れで取り組んでいました。この時期にゼロからの申告書もやってみましたが最初の1問目から挫折してしまい、これ以降9月までゼロ申に触れることはありませんでした。この時期の1週間の勉強時間は15時間ほどでした。

3月〜4月: 2月までに関税法・関税定率法等の学習を一通り終えていたので、この時期から通勤時間中にみこ会アプリで毎日過去問を解くようになりました。

同時に関税協会の計算問題ドリルの学習も開始しました。LECは5月に計算問題集が発送されるので、算数が苦手な私は少しでも早く慣れておきたかったからです。

計算ドリルを始める前に導入としてみこ会の課税価格の原則 原則編・例外編を一読しておくと初めてでも解きやすくなると思います。

3月から少しずつ時間をかけて学習したおかげで、課税価格の計算においては模試や本試験でも加算か控除か分からないといった問題に遭遇することもなく安定して点数が取れるようになりました。(みこ会の課税価格の原則 原則編・例外編を辞書代わりにしつつ試験直前までLECの計算問題集2冊をそれぞれ8周解きました)

LECの申告書問題も発送されましたが、4月に入り21時まで仕事するなど残業が一気に増えてしまい、ほぼ勉強できない状況でしたので新しい問題集に取り掛かることはできませんでした。

5〜6月:相変わらず残業はあるものの、今年合格しないとますます状況は悪化すると考え徐々に勉強時間を増やしていきました。関税法の過去問を時間を計ってマークシート式で解き始めました。この時点で日頃のアプリ学習の成果のおかげか、6割以上の点数を獲得できていました。

LECの計算問題集も毎日5問ずつ解いて忘れないようにし、申告書問題集も講義を視聴しながら解き始めました。この頃になると貨物分類のテキストは辞書のように使用し、問題集でよく目にする部注や類注を繋げて覚えていきました。

5月は平日2〜3時間、土曜日は休んで日曜日に8時間ほど勉強していました。6月以降は平日3時間以上、土曜日も6〜8時間勉強するようになりました。

7月:7月から業法の勉強を本格的に開始し過去問にも着手し始めました。8月下旬に関税協会の模試が行われるため、それまでに業法も一通り終わらせる必要がありました。会社の昼休みには隔日で1年分の業法の過去問を30分で解いていました。

実務の中でも申告書だけはどうしても時間と場所を要するため週末に集中的に学習していましたが、輸出申告書で解いたことのあるものは大体10分で解けたので出勤前や昼休みにも取り組んでいました。通関士になったら更に品数の多いインボイスにも目を通すことになるのだからと、申告書問題集1冊、12年分の輸出入申告書の過去問をそれぞれ土日で1周していました。

8月:模試で6割以上の点数を獲得するため、毎日満遍なく過去問を中心に3科目の勉強をしていました。この時期はもう趣味の時間をほぼ取らず、空いた時間は全て試験勉強に費やしていました。

過去問といえばLECの必勝コース内にも過去問攻略講座がありますが、3科目目の実務を除き動画講義を一回視聴したのみでした。理由としては、みこ会のアプリで関税法・業法の過去問を一問一答形式で繰り返し解けることもあり、似たような形式のLEC過去問問題集はアプリと重複してしまうので使用しなかったからです。

この頃は過去問を解く際に以下の通り時間を制限して解いていました。

関税法60分

業法30分

実務…

輸出申告書10分

輸入申告書25分

計算問題25分

複数選択、択一式20分

過去問で本試験と同じような時間をかけて解いていたら本番では更に時間がかかることが予想されますので、日頃から短い時間で演習を積みました。

おかげさまで8月の関税協会模試では配布されると思っていた計算用紙がないことで一時的に混乱したものの、全科目7割の点数を獲得できました。

9月:9月はできるだけ残業を抑え、退勤後は最寄駅のカフェで勉強してから帰宅していました。通勤時間が片道1時間半以上かかるのも勉強時間の確保に貢献しました。そのため平日4〜5時間、土日祝日はそれぞれ約12時間ずつ勉強できました。

月初に行われたLEC模試で関税法が合格点に届かなかったことから、理解が曖昧な箇所を重点的に繰り返し学習していました。

特にLECの直前総まとめ講座のテキストは自分に不足している内容を書き足し、自分だけの総まとめテキストとして使用していました。試験当日もそのテキスト一冊のみを持参しました。

みこ会アプリも試験を迎える頃には各項目で満点近い点数を取れるようになっていました。

【みこ会について】

みこ会は通関士試験学習においては真っ先に入会をおすすめできるほど素晴らしいと断言できます。理由は沢山あるのですが、中でもLECと比較して感じたみこ会ならではの魅力を3点あげます。

①質問に回数制限がなく、且つ回答が早い。

質問への回答が非常に早いです。質問すると大体当日中に回答が来ます。しかも休日だろうが夜だろうが関係ありません。LECだと質問に回数制限があり、時期によっては回答までに時間を要するとも注意書きがあります。みこ会はそのようなことを気にせず質問できるのです。※ただし質問する前にみこ会の記事は読んでおきましょう。大抵はみこ会記事で解説済みであることが多いです。

②貿易初心者にはとっつきにくい問題も得点源に変えてくれる。

例えば、LECも原産地規則の解説は講義で行われるものの、みこ会ではさらに初心者へ寄り添った解説がされ、いつでも記事を見返せるようになっています。LECの説明が不十分というわけではないのですが、表現が硬く文章中心の簡潔な解説であるため想像しづらくとっつきにくいと感じていました。

実際に私はLECで原産地規則へ苦手意識を持ってしまい、関税協会の模試では捨てていました。しかしみこ先生の押さえるべきポイントを明確にした助言により、該当のみこ会記事を読み過去問を繰り返していくうちにLEC模試と本番で共に原産地規則の問題は全て得点できるようになりました。

苦手な問題も得点源にしてしまうみこ先生の指導には頭が上がりません。

③いつでもどこでも勉強できる最強の過去問題アプリがある。

このアプリには本当に素晴らしいとしか言いようがないです。このアプリのおかげでどんなに忙しくても疲れていても毎日試験勉強ができました。一問一答形式で、解説もその場ですぐ見られるのでスマホ一つで学習できてしまうのです。しかも間違えた問題もマークして繰り返し解くことができます。本試験の解答方法とは異なるので演習をアプリだけで済ますことはできないのですが、インプット後の知識定着のためと考えると非常に役立つのです。

クイズ感覚で学習できてしまうこのアプリをみこ会でぜひ体験してほしいです。

【LECについて】

通関士の講座も様々な資格学校が提供していますが、私はLEC受講者でしたので講座を通して感じたLECの魅力を3点あげていきます。

① 本試験より難しい問題で鍛えられる。

過去問を解いている時からLECの課税価格の計算と申告書は本試験より難しいのでは?という疑問を抱いていましたが、実務に携わっていた伊藤先生としてはこれから通関士になるなら最低限これらの問題はできてほしいという願いだと解釈し、全てを完璧にする勢いで解きまくりました。ただし、牛肉や金属の含有量で分類が異なる等の一部申告書問題は解き方だけ頭に入れておきました。

計算も申告書も、どこか一つでも間違えると連鎖的に答えが変わってしまうので、正確に計算すると同時に問題文を漏れなく読み取らなければならない点が難しく感じました。

おかげさまで本試験も模試もケアレスミスあれど全て合格点超えでしたので、LECを選んでよかったです。

②全ての科目において口頭だけでなく板書も用いて説明し、特に申告書問題では実行関税率表を映し出し税番決定までの工程を解説してくれる。

表の見方はみこ会記事でも解説がありますが、税番決定までの一通りの流れを追体験できる動画で見るとより理解が深まります。見方が分かるようになってからは税番を探す時間が短縮されました。文章の解説だとイマイチ理解しづらい…と感じているならばぜひ見てほしいです。

③先生のゆったりした口調とこぼれ話に癒される。

ありがたいことに全ての生徒が先生の言葉を一言一句聞き逃さないようゆったりお話してくださいます。加えて講義に関連して自身の経験や具体的な例をあげて語ってくれるなど、けっして受講者を飽きさせません。1年間受講した結果、私は伊藤先生のファンになりました。

【模試】

模試は関税協会模試とLECの2つを受験しました。どちらも会場で受験しましたが、会場の雰囲気と試験難易度が本試験に近いのは関税協会模試の方だと感じました。

もし一つだけ受けるなら関税協会模試をお勧めします。

以下は模試の点数になります。

関税協会:

業法38/45  関税法43/60  実務32/45 

LEC模試:

業法33/45   関税法30/60   実務34/45 

【試験の戦略】

試験当日は直前総まとめ講座のテキスト1冊のみを最終確認用に持参しました。あとはスマホにケアレスミス防止の注意書きをまとめたメモを保存していました。分厚いテキストを持ち込んでも今さら頭に詰め込めないですし、かえって不安にさせるだけだと考えたからです。

◯業法

演習時と同じく30分を目標に一番最初の問題から解きました。択一式で一部迷ってしまい、結局全て解き終えた頃に残った時間は10分ほどでしたが落ち着いて見直しまでできました。

◯関税法

業法同様、演習時と同じく60分目標に一番最初の問題から解きました。しかし序盤の穴埋めに苦戦してしまい目標時間を大幅に超過した結果、急いで全体の見直しをする羽目になりました。

結局大問1つ分をほぼ全て間違えてしまうなど一部勉強不足が露呈しましたが、後半の択一式と複数選択式で挽回できたのに救われました。

特にLEC模試で合格点に満たなかったことから、テキストを読み直して演習を繰り返すといった苦手潰しを1ヶ月間徹底的に行ったのが功を奏しました。

◯通関実務

通関実務は27点以上で合格なので、最低でも輸出入申告書で18点、計算問題で6点は取ることを目標にしました。消費税の計算は時間がかかるうえに他の問題と配点は変わらないので最初から捨てていました。(幸いなことに57回では出題されませんでした)

私は以下の順番と制限時間で問題を解きました。

①計算問題20分

②複数選択式

③択一式 …②とあわせて20分

④輸入申告書40分

⑤輸出申告書20分

輸出入申告書が最後なのは、試験において得点源で間違いが許されないためしっかり時間をかけて解きたかったからです。そのため計算と暗記系の配点の高い問題から手をつけ、最後にじっくり時間をかけて申告書に取り組みました。

本番では申告書で自分の得意分野が出たのが幸いし、見直しに十分な時間を残して全問解き終えることができました。

【本試験の得点】

業法38/45   関税法51/60   実務44/45 

【最後に】

結局試験には合格したものの異動の話は白紙になり希望は叶いませんでした。

残業が厳しく一時期は体調を崩すなど、自分にとって働きながら勉強をするのはけっして簡単ではなかっただけにこのような結末は非常に悔しいし悲しいです。

しかし通関士試験は自分に知識だけでなく様々な出会いと経験をもたらしてくれました。

最後までやり遂げられたのも各生徒の学習状況や事情に合わせたみこ先生の的確な指導、通関実務のベテランである伊藤先生の講義、みこ会を通して出会えた受験仲間の存在と家族の支援があったからこそです。

この合格はけっして私1人の力で得たものではないことを忘れずに、日々精進して参ります。

最後まで読んでくださりありがとうございました。少しでも今後受験される方の参考になれば幸いです。