まぁ さん(20代 女性 海貨業者事務職 2022年度合格 受験回数1回)
はじめまして!まぁと申します。
私はみこ会のみを受講し、第56回通関士試験に合格することができました。
自己採点ではありますが、試験結果は
通関業法…34/45 (75%)
関税法 …46/60 (76%)
通関実務…27/45 (60%)でした。
長く拙い文章ですが、私の合格体験記が1人でも多くの方の参考になればと思い、記させていただきます。
【自己紹介】
20代後半。一児の母。現在育休中。
英語が好きで、大学在学中にアメリカに1年の留学経験有。算数が大!!!の苦手。
大学卒業後、
→機械メーカーにて輸出業務を3年間行う
→海貨業者へ転職、輸入貨物の荷捌きを行う
【勉強期間及び勉強時間】
期間…2月からスタートしたので約8ヶ月間
(みこ会へは6月から加入しました)
時間…およそ420時間
勉強時間の記録は、Studyplusというアプリを使用していました。
また、現在育休中なので、子どもが朝寝、昼寝、夜寝かしつけ後の3回チャンスのうち、できるときに少しずつ進めていました。
※だいたい平均して2〜3時間/日ほど
(日中は眠気との戦いでもあったのでグミを口にしたり、体を動かしてリフレッシュしたりすることが欠かせませんでした…!寝落ちすることも多々有りました)
【使用教材】
特に使用したものには☆印をつけています
テキスト
☆翔泳社 通関士完全攻略ガイド2022
→単元毎にとても分かりやすくまとめられている、素敵な教科書です。付箋を貼り付けて、すぐに知りたいページを探せるようにしておくと便利だと思います。計まるっと3周ほど行いました。
☆みこ会 課税価格決定の原則&例外
→私は今の仕事が輸入業務の為、通関部署が作成した申告書の金額や内容を確認することが多く、課税価格の決定や加算要素については少しではありますがざっくりとした事前知識がありました。
しかし、みこ会のテキストは例題と共にかなり細かく丁寧に解説をしてくれているので、“こういうことで加算(もしくは非加算)だったのか!“と点と点が繋がる感じでとても分かりやすく、初めて触れる初心者さんにはもちろん、私のように少しだけ事前知識がある人にもとってもお勧めです。
本番の実務試験でも合否を分ける大事なポイントになり得る課税価格に関するテキストは、みこ会のテキスト1冊で充分だと思います。
受験者の方は紙で出力されている方も多いですが、私はタブレットで読んでいました。
問題集・過去問
☆翔泳社 通関士過去問題集2022
→難易度はなかなか高めです…が、力はつきます。解き始めた当初はほとんどバツだらけでしたが、教科書と並行して解くことで、9月くらいからようやく正答率があがっていきました。
☆日本関税協会 ゼロからの申告書2022
☆日本関税協会 ゼロからの申告書2021
→実務の勉強に取り掛かる時にとてもお世話になりました。知人から2021年度版を頂いた為、2022・2021の2年分を所持していますが内容はほとんど同一なので、今後新しく購入される方は最新のもの1冊だけで全く問題ないかと思われます。どちらもまるまる2周ほど行いました。
理由は後述しますが、私のように計算が大の苦手な方は、ゼロ申だけをやりこまない方が良いです、、
☆みこ会アプリ
→ほんっとに皆さんにやってもらいたいくらいおすすめです!1人時間をもらって外出する時の移動中や、寝る前にもう少しやりたい時…手軽にサクッと解くことができます。
私は間違えた問題はスクショしておいて、あとから見返す時間を必ず作るようにしていました。
特に関税法は、確実にこのアプリのおかげで理解力が深まり点数がグンと伸びました。
☆実際の過去問(10年分)
→第55回〜53回までは計5周、
52回〜50回までは計3周、
49回〜45回までは計2周行いました。
(問題を暗記してしまわないよう、同じ回は2-3週間ほどあけてやるようにしていました)
・日本関税協会 計算問題ドリル2021
→レベルごとに、めちゃくちゃ簡単な問題から徐々に難しくなっていくドリルになっています。1周しかできていませんが、まんべんなく色んな問題を取り入れてくれているので有り難かったです。
特に消費税計算や延滞税計算あたりは、このドリルで完璧に解けるようになりました。
・翔泳社 通関実務集中対策問題集
→模試の結果を受け、かなり実務に対して焦りが出てきたので追加で購入し、解いていました。こちらも1周だけ行いました。
【模試】
日本関税協会、LECの2社を受験しました。
タイトルでお分かりになるかと思いますが、結果はボロボロのE判定。LECの実務に至っては45点中8点という驚愕の点数を取ってしまいました。
ただ、模試を受けたことで大きな気づきを2点得ました。
①勉強科目の優先度を変えること
→それまでは関税法≧実務>通関業法
くらいのウェイトで勉強をしていました。
ただ、模試では通関業法と関税法は合格圏内もしくはあと一歩(2点ほど)のところまで来ており、その反面実務は全く点数が足りていなかったので、模試以降は実務>>>関税法>通関業法と、かなりのシフトチェンジを行いました。
②申告書問題の答え方について新しいパターンを発見したこと
→これまではゼロ申メインで申告書問題を解いており、“20万円以下の少額合算で統計品目番号を一欄にまとめる場合、少額合算したものは最後に記載すること“という条件で答えを書いていくパターンばかりだった為、模試の際も何も疑うことなくこの方法で答えを記入していました。
しかし、私が受験した関税協会模試の実務の申告書問題は、
問題文が“20万円以下の少額合算で統計品目番号を一欄にまとめる場合、価格の大きいものから順に記載すること“という異なった条件で答えを書いていくことが正解だったのです。
このパターンには初めて出くわしたので、解説を読んでかなり驚きつつ、問題をきちんと読むことの大切さを感じながら、模試で良かった…と実感しました。
通しで受ける練習や、会場で受けることで実際の試験の雰囲気を掴むことができるので、模試は受けておいて損はないと思います。
【勉強期間中にやったこと】
2月〜5月
主に通関士完全攻略ガイド2022をざーっと軽く読みながら、同時進行で過去問題集を解いていました。(過去問題集の難易度はかなり高くこの時点では全く解けず…バツだらけでした)
興味のあることなので、毎日教科書から少しずつ知識を蓄えられているのが楽しかったのですが、最後の外為法、減免税・戻し税あたりはかなり覚えるのが苦しかったです…
6月
Twitterを見ていて評判が高いみこ会に興味を持ち、思い切って加入。この頃から実務にようやく取り掛かりました。分類に関しては97類まであるの!?!と驚愕。我流のゴロ合わせやイラストを書いたりして、無理やり暗記をしていました。
7月
過去問に初めてチャレンジ。
通関業法、関税法が6〜7割近く取れている中、実務が4割程度と圧倒的に実務の力不足を感じておりました。
ゼロ申を解く割合が増えていた頃です。
8月
勉強も思うように進まず、、
少し中弛みの時期に入っていたように思います。
ですが!!!!
8月後半の模試結果(E判定)を受けたことにより身が引き締まり、苦手な実務克服に向けて再度気持ちを立て直すことができました。
Twitterで同じ模試を受けた仲間の皆さんの点数がかなりハイレベルだったのも、自分にっては良い刺激になりました。
思い切って、会社の人事へ通関士を受験することを報告し、更に自分を追い込む状況に持ち込みました。
9月
忘れもしない9月15日。
実務の輸入申告書の按分計算がどうもうまく理解できず、思い切ってみこさんに相談をしました。
みこさんからは“按分係数を使いこなせていないのでは?“とご指摘を受け、そこで初めて、計算が苦手な自分が按分係数を使うという、わざわざ難しい方法で解こうとしていることに気づき、まさに目から鱗でした。
ゼロ申や実務問題集の解説では、按分係数で解くやり方が主に記載されていたので、応用をきかせられるほど算数が得意ではない私が、それを丸暗記したことがどうやら良くなかったようです。(ゼロ申だけをやりこまない方が良いです、、とテキスト紹介の所で記載したのは、こういう経緯があったからです。)
同時にみこさんからは、かんたん按分計算の記事を再度紹介していただき、内容をきちんと落とし込むことで、按分への苦手意識が嘘のように飛んでいきました。これは9月という試験ギリギリではありながら、かなり自分の中での大きな変化だったように思います。
8末〜9月ごろからは、義実家に息子を預けたり主人に見てもらうなどして、毎週土日のどちらかは必ず図書館に行き、開館〜閉館まで勉強する時間を作ることができていました。9月末時点で過去問は9割近くとれるようになっていました。
通関業法は当日も6割は取れる自信があったので、関税法はみこ会アプリで、苦手な実務はひたすら過去問と問題集を解き、パターンを頭に叩き込みました。
10月
当日含め、みこ会の記事で紹介されていた法改正中心に学習をしていきラストスパートをかけました。特にHSコードは2022年に改正されるものが多かったので、そこを筆頭に学びました。(その結果…見事に無人航空機、いわゆるドローンの問題が出ました!やったね!)
【通関士試験を受けてみた感想】
・試験直後の手応え
通関業法…恐らく大丈夫!
関税法…1番難しかった、かなり怪しいライン
通関実務…今までで1番できたぞ!
くらいだったのですが、解答発表後の自己採点で蓋を開けてみれば関税法が1番良く、実務が60%ちょうどだったので、自分の感覚はあまりアテにならないなと身をもって感じました…笑
実務に関しては、問題文の読み間違いや、簡単なミス(当てはまらないものを選びなさい、という問題で当てはまるものを選んでしまった)により4〜5点失っていたので、今後受験される方は実務に限らず全科目、
問題文の意向に、自分の解答が沿っているか
選んだ答えとマークシートに塗った答えは同じか
は必ず確認して欲しいです。
焦りからの思い込みは、誰にでも起こり得ることなので、最後まで諦めず注意深く解いていってほしいです。
・音が気になる…!
→模試である程度の雰囲気を掴んでいたとはいえ、当日も消しゴムの揺れや電卓の音がとても気になります。
私が受験した大阪会場(大阪アカデミア)では、1つのテーブルに2人がけで座る為、振動がダイレクトに伝わってきました。
(1科目め終了時に、近隣の席で隣の方の消しゴムの使い方に関し、クレームを試験官へ伝えている方も実際いらしたので、自分自身も気をつけようと気が引き締まりました。最大限の配慮は大事…!)
・糖分補給、しっかりと!
→私はおやつにチョコとラムネを持参し、休憩時間に少しずつ食べていました。お昼はおにぎりを2個食べましたが、パンよりはやはりご飯のほうが腹持ちも良く集中できるかと思います。
・メンタル維持が大変!
→試験後は速報が出るたびに採点をして、ヒヤヒヤして、すごく心身共に疲れたのをよく覚えています。そんな時こそ、まずは頑張り続けた自分を労ってあげてほしいです。
速報では各社答えが割れていることも、各社の見解が異なることも沢山あります!(特に関税法)
細かな解釈により、答えが分かれたりするのが通関士試験の難しい所ではあるのですが、基本的なところが押さえられれば必ず6割取れるようになっているので、焦らず一問一問解けるところを確実に潰していくほうが良いと思いました◎
【試験学習において後悔していること】
・実務は早いうちにやって損なし
→私は6月から実務を始めましたが、色んなパターンに触れるのに9月のぎりぎりまでかかりました。もう少し早くから始めてしまっても良かったかなと思います。
・みこ会をもう少し早く始めればよかった
→私がみこさんに質問をしたのも、結局実務の件で2回ほどだったので、もう少し早く始めて、あやふやな所を質問しちゃっても良かったかなと思います。
結局、力を注ぎまくった按分計算は、当日試験で出なかったのが少し悔しくはありますが、申告書問題への苦手意識がなくなったのはみこさんのご指摘と教えがあったからだと思っています。
みこ会の記事に関しても有益なものばかりなので、入会された方はぜひ隅々までチェックしてみて欲しいです。
【試験学習において良かったこと】
・仲間の存在が刺激に!
→通関士は合格ラインの点数さえあれば、みんなが合格できます。受験者みんなが戦友でもあります。
勉強記録や情報収集のためにTwitterを始めましたが、特に同じ受験者の方のツイートは本当に励みになりました。
働きながら勉強をしている方、学生さん、ワーママさん、私と同じ育休中のママさんなど、本当に様々な境遇で学習を続けていらっしゃる方が沢山います。皆さん意識も高く、向上心がある方ばかりなので、自分も負けてられないぞと、とても刺激や励みになりました。
・改めて周囲の環境に感謝!
→この試験、家族や友人の力添えがなければ確実に乗り越えられなかったものだと強く感じています。常に支え、応援してくれた周囲の方々に改めて感謝を伝えられるとても良いきっかけになりました。
・幅が広がる!
→通関士試験に合格し、新たな自分の仕事における人生の選択肢が格段に増えました。今の会社で通関士としての経験を積むのもよし、転職し別の場所で通関士として働くのもよし、通関知識を持つ者として異なるフィールドで活躍を目指すのもよし、とグンと幅が広がったことがとても嬉しいです。
・自分の自信に!
→この2月から10月までの期間、勉強を毎日コツコツ続けられたということが、こんな私でもできたんだ!と大きな自信に繋がりました。継続は力なり。
以上で私の合格体験記とします。
長々と読んでくださりありがとうございました。この体験記が、1人でも多くの受験者さんの参考になるよう、心より願っております。
今後通関士試験を受験される方、精一杯応援させてください!
来年笑うのはアナタだ!!!